唐破風(からはふ)を後世に
解体前に表玄関を残すための切り離し工事完了

4月17日~19日 表玄関の切り離し工事を行いました。
西光寺の表玄関は、銅板葺(どうはんぶき)の式台玄関です。屋根は、唐破風(からはふ)で中央部分が凸型で、両端が凹型の曲線状になっており、日本古来から受け継がれた伝統の建築様式です。
表玄関も被害が大きいのですが、せめて銅板葺で唐破風の式台玄関だけでもなんとか残したいと思い、伏見工業(金沢市)さんに依頼し切り離し工事を行いました。増築棟で切り離し部分に複雑な箇所があったのですが、おかげさまで表玄関を無事に切り離すことができました。
*式台は公式のお客さんを迎える出入り口です。もともと部屋の名前でした。室町時代(1336〜1573)の武家屋敷に取り入れられた書院造には入口専用の部屋がありそれが式台と呼ばれたのです。式台は通常身分の高い人を迎える特別な入口部屋で、将軍への献上品をここで取り次いでもらったりしました。
*破風(はふ)は、屋根の「∧」の形になっている端の部分です。唐破風は、破風の一種で、神社や城郭、近世の寺院などに見られ、装飾性が高いのが特徴です。